那覇市の観光情報サイト「NAHAPO」が公開、位置連携でリアルタイム集客目指す

那覇市の観光情報サイト「NAHAPO」が公開

株式会社GaiaX Interactive Solutionsは、那覇市の観光情報やクーポンをまとめたWebサイト「NAHAPO(なはぽ)」を2013年8月、公開した。「那覇を訪れるお客さまと、那覇のまちや人を結ぶポータルサイト」をコンセプトに掲げ、那覇市の観光スポット情報の他、利用する時間帯ごとに内容が変わる「リアルタイムクーポン」、利用者の周辺地図といったコンテンツで構成している。

デバイスとWebサイトの連携を強く意識

NAHAPO(なはぽ)の最大の特徴は、デバイス(スマートフォン)とWebサイトの連携を図った比較的新しい仕組みが盛り込まれていることだ。具体的には以下の2つ。

1つは、GPS機能を使い、利用者がすぐに移動できる場所の情報を紹介する仕組みを搭載したことだ。ここで生きるのが、前出の「リアルタイムクーポン」である。そのときだけに使えるクーポンを提示することで、各スポットへのリアルタイム集客を狙う。ただ、現在のところ、各利用者に直接的にアプローチするプッシュ型の仕組み(例えば、スポットの近くにいる利用者にクーポンを何らかの機能で配信するなど)は採用していないようだ。

もう1つの特徴は、AR機能を用意したこと。別途、スマートフォンアプリをインストールする必要があるが、「那覇市内に隠されたお宝をGETしよう!!」、「ARを利用した記念写真用フレーム」、「ARを利用して地元住民や他の観光客との情報交換が可能!」など、観光をより楽しむことを促進するARコンテンツが用意されている。

那覇市の観光情報サイト「NAHAPO」が公開

「観光×デバイス」の道を作れるか!?

今後の普及を考える上で、NAHAPO(なはぽ)の課題は2つあると考える。まず1つは、そもそもこのWebサイトに、狙ったターゲットユーザーをいかに集客するか、という点である。NAHAPOは、一般的な観光情報サイトとは異なり、「那覇を観光しているまさにその時」をターゲットにしたWebサイトである。従って、沖縄観光を予定している利用者が、事前の情報収集のために「那覇 観光」といったキーワードを使った検索するのとは異なるアプローチで、SEO対策および集客施策を考える必要がある。

SEO対策という観点で言えば、<title>は「NAHAPO」、<description>は「NAHAPO(なはぽ)は、那覇市、国際通りを中心に、見る、遊ぶ、食べる、買う、イベント、歴史を中心にご案内するポータルサイト。リアルタイムでお得なクーポンも配信しています。又、このエリアでは無料で使えるwi-fiをご案内しています。」となっており「那覇を観光しているまさにその時」を狙ったキーワードは特に意識していないように感じる。

2つ目の課題は、スマートフォンやタブレットといったデバイスが、観光に必要とされるか?また必要とされる状態をいかに生み出すか、という本質的な課題である。

スマートフォンの特徴は、その「携帯性」と「多機能性」にある。利用者が携帯しているということは、その人の行動と強く紐づくことになる。また、インターネット接続、NFC(Near Field Communication)、GPS/Wi-Fi測位といったさまざまな機能を搭載したスマートフォンは、観光情報やサービスの提供には魅力的である。ただ、現在のところ、スマートフォンの多機能性&携帯性と観光情報の連携、つなぎ込みは、黎明期にある。

なお、NAHAPO(なはぽ)は、那覇市中心市街地ICT 利活用モデル事業「WiFi 化計画」の一環で構築された。このモデル事業を受託した企業コンソーシアムのメンバーは、沖縄インターマップ株式会社、株式会社GaiaX Interactive Solutions、アイウェイズ株式会社、株式会社琉球ネットワークサービス、沖縄ケーブルネットワーク株式会社、伊藤忠ケーブルシステム株式会社である。

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