ソニーが直流送電システムを沖縄で実証、「DCマイクログリッド」の実現目指す

複数の報道機関によれば、ソニーは複数住宅を使った直流送電の実証実験を2014年度に沖縄県で実施する。直流送電とは、例えば太陽光発電や風力発電といった再生可能エネルギー源を蓄電池に貯え、その電力を直流でやり取りする仕組みのこと。蓄電池から出てくる電力は直流であるから、それを交流に変換せずにそのまま使うことで、損失を抑制できるメリットがある。再生可能エネルギーを社会インフラとして活用する上で、「直流マイクログリッド(分散型DC電力網)」といったキーワードとともに、注目されている技術だ。

ソニーコンピュータサイエンス研究所は、2012年度から沖縄科学技術大学院大学(OIST)や、沖創工、ソニーグループと共同で、「オープンエネルギーシステム(OES)を実現する分散型DC電力制御に関する実証的研究」に取り組んできた。沖縄県が実施する「亜熱帯・島しょ型エネルギー基盤技術研究事業」の採択・補助を受けたもの。

具体的には、OISTキャンパス内の個人宅に設置されたソニー製のリチウムイオン蓄電システムを使用して蓄電し、DC送電網を介して住宅間で電力を融通しあえるようなDCマイクログリッドの開発を進めている。日本経済新聞によれば、2013年度は実験対象が9棟だったが、2014年度は20棟に拡大するという(日本経済新聞の記事)。

関連ニュースリリース