沖縄の未来をデザインがテーマ、OISTがワークショップ「kyued-up」を開催

沖縄科学技術大学院大学(OIST)とpullapproach社は、「Design the Future of Okinawa(沖縄の未来をデザインする)」をテーマにしたビジネスアイディア・ワークショップ「kyued-up(キュードアップ)」を開催した。スタンフォード大学が開発したデザイン・シンキングという手法を使ったワークショップで、OISTの研究者や学生を対象にしたもの。2014年3月29日には、OISTの研究者や学生がおよの2カ月の時間を掛けて企画・検討したアイディアを発表する最終報告会が開催され、40名を超える参加者が5つのグループの発表に真剣に耳を傾けていた。

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OISTの研究者や学生のビジネスアイデアを各テーブルに分かれ聞く。5つのビジネスアイデアは、沖縄のコミュニティ、ビジネス、アクティビティ、教育、ITにフォーカスしたものだった。

参加者のブログKyued Upというワークショップに参加して思ったこと(Group J&E 平田周氏)

pullapproachの共同創業者兼CEOであるNikon Rasuov氏は、OISTで開催したkyued-upの意義について、「OISTの研究者や学生は海外から来た人ばかりです。kyued-upを開催する前は、沖縄の文化や沖縄に住む人をほとんど知りませんでしたが、kyued-upを通して、沖縄の文化や現状を知り、コミュニティとつなげるきっかけをつくることができたはずです」と語った。

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「kyued-up」を開催したとpullapproach社の共同創業者であるRobin Rahe氏(写真左)と、同じく共同創業者でCEOを務めるNikon Rasumov氏(写真右)。Rasumov氏は、Global Incubator社のDirector for UK/Russiaも兼任している。

5つのグループの発表は、「沖縄の未来をデザインする」というテーマの通り、どれも沖縄のコミュニティやビジネス、教育に貢献しようという視点にあふれていた。具体的には、以下の通り。このうち、「Guido-BOT」がMost innovation teamに選ばれた。

1、Discovery Centre(Have fun with Science)

「楽しく、没頭できて、実際に手を動かせる」をテーマに、科学の楽しさを沖縄の子供に教える場を作ろうというアイデア。

2、Big Circle Okinawa(Connecting Okinawans to Japanese and Foreigners)

沖縄県民、県外から移住してきた人、海外から訪れた人が沖縄の食材を使った食事を楽しみながら、交流する場を作ろうというアイデア。

3、美らWi-Fi(Free Wireless Connection for Okinawa)

沖縄県内を網羅する公共無線LANインフラの構築を目指し、その第1ステップとしてバスやバス停に無料Wi-Fiを設置しようというアイデア。

4、Guido-Bot(Programming with Guido-Bot)

プログラミングを楽しむきっかけ作りをしようというアイデア。簡単にしかも安価に、走行ロボットを制御するプログラムを作成する開発環境を具体的に提案した。

5、Okifun(Improve Okinawan Free-Time and Entertainment to cater for International Interest)

沖縄のアクティビティやイベントを紹介し、予約してもらうWebサイトの提案。ただのWeb予約サイトではなく、ソーシャルネットワークを活用し知らない人とアクティビティを楽しんだり、イベントへの移動手段も提供するといったアイデア。

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最後の表彰式の様子。発表者と聴講者合わせて、70名ほどが参加した。