OIST初のベンチャー誕生、社名は「沖縄プロテイントモグラフィー株式会社」

OIST初のベンチャー誕生、社名は「沖縄プロテイントモグラフィー株式会社」

沖縄科学技術大学院大学(OIST)の最新技術を移転した初のベンチャー企業が2014年6月に誕生した。社名は「沖縄プロテイントモグラフィー(沖縄PT)株式会社」で、代表取締社長は亀井朗氏。無限責任組合員バイオ・サイト・キャピタル株式会社(BSC、代表取締役谷正之氏)が資本出資した。

沖縄プロテイントモグラフィーは、構造細胞生物学ユニットの教授を務めるウルフ・スコグランド氏が開発した独自の3次元構造解析・可視化技術をもとに創業された。電子線トモグラフィーと呼ばれる電子顕微鏡を用いた3次元再構成法と、同教授が独自に開発した3次元構造解析プログラムを組み合わせた、タンパク質などの生体高分子の多様な構造を1分子レベルで可視化する基盤技術に強みを持つという。

この独自技術を生かし、国内外の市場を対象に、創薬のための高分子構造の受託解析を手掛ける。OISTが発表したニュースリリースの中で、ウルフ・スコグランド氏は 「これはブレイクスルーを起こす新しい技術です。創薬のための新しい基盤技術に成長していければと思っています」とコメントを寄せている。なお、ウルフ・スコグランド氏の研究開発は、平成24年度文部科学省大学発新産業創出拠点プロジェクト(START)の支援を受けたもの。同プロジェクトの支援を受けながら、バイオ・サイト・キャピタルと創業に向けた準備を進めてきた。

※冒頭写真出典:OIST。沖縄プロテイントモグラフィー株式会社(沖縄PT)が提供する画像解析技術によって得られた免疫グロブリンの立体像。

関連記事